48手、良いですよね。
わびさびとエロ文化が融合した国宝だと思います。
48手がなぜ生まれたか?
昔の日本人がどんなセックスをしていたか、
という話にも通じます。
セックスは、その時代の政治方針によって
取り扱いが変わります。
日本はもともとエロに積極的で、
セックスを楽しむ国民性でした。
平安時代にはセックスの指南書が書かれるし、
江戸時代には混浴が当たり前だし、
「子供は宝!みんなで育てよう」の精神だったので
夜這いは当たり前。
春画もたくさんあるし、
『奥ゆかしい処女』よりも
『セックスに積極的で子供を産むお母さん』が
人気でした。
ちなみに、春画では局部ばかりで
おっぱいは描かれてません。
おっぱいはどこでも見られるもので、
赤ちゃんのためのもの。
今と違ってエロの対象ではありませんでした。
48手は、江戸時代に名前が付けられた性交体位です。
松葉崩しに、鶯の谷渡り、雁が首…
風流な名前が良いですね。
実は、この体位たち、
ただエロさを目的に名付けられたのではありません。
医学の発達していないころ、
セックスは大切な医療行為でした。
「心臓が悪い場合には○○の体位をして
○○回女性に挿入すべし」
「女性器が匂う場合は〇日間、1日〇回挿入すると治まる」
みたいな民間療法として信じられていました。
正しいかどうかは別として、
射精目的外でも性行為が大事にされていたわけです。
セックスは全身運動で、血流が良くなります。
今では、体調が悪い時はセックスしないと思いますが、
昔は「具合悪い?セックスで治そうぜ!」の
ノリだったのかなと思います。
「男性は火、女性は水」と書かれたのは平安時代です。
そのころから、良いセックスの研究(?)がされていて、
医学書に残っているほどです。
良いセックスとは、健康に良くて、気持ち良くて、
エネルギー交換ができて…と、
日本人は真面目にセックスを考えていました。
昔の人達はそういうセックスを楽しめていたかと思うと
うらやましいですね。
AVもシャワーもコスプレも
コンドームもバイブもない時代に
豊かなセックスがあって、
エログッズが溢れている現代に
セックスで悩む男女がいるという構図です。
セックスとは、
コミュニケーションをとって
2人で楽しむ意識が無いと
伸びしろが無いんだなと思います。
男根崇拝、女陰崇拝も
聞いたことがあるのではないでしょうか。
古めかしく、過去の遺物のように感じられますが
子孫繁栄や五穀豊穣など、
幸せを願い、崇め奉る意識は
よりセックスを大切なものに
感じさせてくれるのかなと思います。
何を言いたかったかというと、
今はセックスを全部「エロさ」に置き換えがちですが
セックスの意味はそこだけじゃないよ、
心の交流、健康、幸せ…
いろいろな事の原点にもなるんだよ、
ということです。
PS.淡路島の秘宝館で撮った写真です。
めちゃためになりますよ(#^.^#)


コメントを残す